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警備業務で使う無線機とは?無線機の種類と使い方のポイントを解説

警備業務を行う際は、無線機を使って連絡を取り合います。

この記事では、これから警備業務を依頼したいと考えている人に向けて、無線機の使い方や種類について解説します。

警備業務で使う無線機の種類を紹介

警備業務で使う無線機の種類を紹介

警備業務で使う無線機の種類は、大きく分けて特定小電力トランシーバーと簡易業務用無線機の2つがあります

それぞれの詳細と、使い分け方について解説します。

無線機の種類は大きくわけて2つある

警備業務では、特定小電力トランシーバーと簡易業務用無線機を使用します。

特定小電力トランシーバー

特定小電力トランシーバーは通称「特小」「インカム」などと呼ばれており、近い距離で通信を行うための無線機です。本体が軽く電力の消費が少ない、価格が安い、使用するのに免許を取る必要がないなどのメリットがあります。

ただし、通信できる範囲は狭いので、屋内・屋外間の通信はできません。

簡易業務用無線機

簡易業務用無線機は、特定小電力トランシーバーよりも電波が強く、障害物が多いエリアでも使うことができる無線機です。警備以外にも消防や警察などでも使用されており、車載型・携帯型・固定型など、さまざまなタイプがあります。

特定小電力トランシーバーと異なり、使用するためには総務省の総合通信局に申請して、免許を取得する必要があります。

特定小電力に比べて消費電力が多い、価格が高い、本体が重いなどがデメリットです。

無線機の使い分け方

特定小電力トランシーバーは、通信する相手が近くにいる場合や、障害物の少ない見通しの良いエリアでの警備に用いられ、簡易業務用無線機は、広範囲で通信する際や屋内・屋外間での通信、障害物が多いビル街などでの警備に用いられます。

警備の区分別に見た場合、無線機は以下のように使い分けられています。

【1号警備】

主に施設での警備を行う1号業務では、警備する範囲が狭い、見通しが良い駐車場などの場合は特定小電力トランシーバーを用います。

複数の階や建物間で通信が必要な場合には、簡易業務用無線機を使用します。

【2号警備】

主に雑踏警備交通誘導を行う2号警備では、会場の状況に合わせて無線機を使い分けます。会場が混雑している場合には、特定小電力トランシーバーでは通信できない可能性があるので、簡易業務用無線機を使用します。

また、屋外で警備する場合があるので、雨が降った場合に備えて防水機能があるものが適切です。

【3号警備】

現金や有価証券、貴重品などの輸送を警備する3号警備では、車内から通信することが多いため車載型の簡易業務用無線機を使用します。

【4号警備】

要人警護を行う4号警備では、盗聴の可能性にそなえて盗聴防止機能が備わっている無線機を使用します。

また、スーツやワイシャツの下に隠せる小型の無線機やマイクを使用することもあります。

無線機の使い方とポイント

無線機の使い方とポイント

無線機の使い方と、使用時の注意点について解説します。

無線機の使い方について

無線機は、チャンネルを合わせることで相手と通信できるようになります。警備業務に入る前に警備員同士で電波の良いチャンネルに合わせておき、正しく通信できるか確認しておくことが重要です。

連絡を取る際は送信ボタンを押して通話します。

無線機使用時のポイント

無線機を使用する際のポイントについて解説します。

ボタンを押してからすぐに話し始めない

送信ボタンを押した直後、すぐに話し始めると言葉の最初が聞き取れない可能性があります。送信ボタンを押して1〜2秒ほど待ってから話し始めるのがポイントです。

連絡内容は短く簡潔に伝える

通話は同じチャンネルに合わせている全員が聞いています。誰かが話している間は他の人が話すことができなくなるため、連絡内容はなるべく短く簡潔に伝えることが重要です。

混信した場合は「空きチャンネルを探す」か「空くのを待つ」

チャンネルを使用している人数が多いと、混信する場合があります。その際は空いているチャンネルを探すか、チャンネルが空くのを待つ必要があります。

違法になることも!無線機の周波数について

無線機の通信能力を高めるため、トランシーバーを改造して出力や周波数を変えることは違法です。アンテナの長さを変えただけでも違法になるので、注意が必要です。

無線機利用のメリットを紹介

無線機利用のメリットを紹介

警備業務において無線機を利用することのメリットについて解説します。

リアルタイムで複数の人と情報が共有できる

無線機を利用することで、複数の人と情報共有できる点がメリットです。

無線機を利用して、警備業務における連絡事項や注意事項などを、同じチャンネルを利用している全員に即座に共有することができます

スマートフォンの場合は連絡先を選択して通話しなければならないほか、全員に情報共有するのは手間がかかるため、無線機のほうが簡単に通信できる点がメリットです。

通信費がかからない

無線機は通常の電話と違い、通信費がかからないという点もメリットです。警備業務中は通信を頻繁に行う必要があり、都度通信費がかかっていると膨大無金額になってしまう可能性があります。

業務用無線電波利用料を納付する必要がありますが、特定小電力トランシーバーの場合は不要です。

携帯電話より優れた耐久性

無線機は、防水や防塵機能が備わっているものがあり、携帯電話よりも耐久性に優れている点がメリットです。

警備業務は雨の日や風の強い日などの悪天候や、屋外で行う場合があります。天候に左右されず通信できる無線機の方が、警備業務に適しています。

まとめ

警備業務で用いる無線機には、特定小電力トランシーバーと簡易業務用無線機があり、現場の環境や警備業務の内容によって使い分けをします。

警備業務を依頼する際は、この記事を参考に、無線機の使用や種類についても確認することをおすすめします。

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