コラム

施設警備員の仕事内容とメリット・デメリット

施設警備員の仕事内容とメリット・デメリット

オフィスビルでの巡回や、玄関先で立哨をして施設の警備にあたる「施設警備員」。そんな施設警備員の職に就きたいと思う人も多いことでしょう。

しかしながらその仕事内容についてはあまり知られていません。

そこで今回は施設警備員の仕事場所・仕事内容について詳しく解説します。加えて、施設警備員のメリット・デメリットについても説明します。

施設警備員とは、施設警備員が警備する主な場所

施設警備員とは、施設警備員が警備する主な場所

施設警備員とは

施設警備員とは、警備業法第2条の第1号に記載されている「警備業務」に従事する人を意味します。この警備業務は「1号警備」や「常設警備」とも呼ばれています。

警備業務の定義は「他人の需要に応じて」、施設において「盗難等の事故の発生を警戒・防止」することです。「他人の需要に応じて」とは契約に基づいて他人のために行うことを言います。

自社の従業員が自社施設の警備にあたる場合は、「他人の需要に応じて」とは言えず、施設警備員には該当しません。

また「盗難等の事故の発生」とは盗難のみならず、人の生命・財産に対する侵害や施設の安全を脅かす事故全般を含むと解釈されています。それらの事故を未然に防ぐべく、施設に常駐して警備業務にあたるのが施設警備員の仕事内容です。

施設警備員が警備する主な場所

施設警備員が警備する場所を「警備業務対象施設」と言います。この「警備業務対象施設」とは警備業法第2条の第1号に定められ、「事務所、住宅、興行場、駐車場、遊園地等」を指しています。

「事務所」とはオフィスビルのみならず、倉庫などの工場施設、小学校などの教育施設、病院などの保健施設、図書館などの公共施設も含みます。また「興行場」とは演芸場・スポーツ施設・劇場・映画館・コンサートホールのことです。さらに海水浴場や湖なども警備業務対象施設に含まれています。

以上のように人が多く集まる場所での警備が主となります。

施設警備員の主な業務内容

施設警備員の主な業務内容

施設警備業務の主な業務内容は事故・事件を未然に防ぐことです。

そのため業務内容は多岐にわたりますが、とりわけ代表的なのが「巡回警備業務」、「機械警備業務」、「入退出管理業務」です。

施設内の巡回

施設を巡回して、異常がないかを確認する業務が「巡回警備業務」です。

1箇所に常駐せず、不審者・不審物の点検や事故の発生し易い場所での安全確認、商業施設であれば万引き・盗難のチェックを行いながら施設内を定期的に巡回します。また夜間に、24時間稼働している施設や退勤後のオフィスビルを巡回することもあります。

防犯カメラのモニター監視業務

防犯カメラのモニター監視業務に代表されるのが「機械警備業務」です。

施設内に設置されているモニター室などから、監視カメラで映されている画面をくまなくチェックして施設を点検します。火災・盗難・不法侵入者などが主な点検内容です。なにか異常があった場合には素早く駆けつけて問題解決にあたります。

入退出の管理

施設の受付に立ち、入退出する人に目を光らせるのが「入退出管理業務」です。

オフィスビルならば社員証のチェック、商業施設であれば入場券の確認や不審者が紛れ込んでいないかをチェックします。何時・どこで・誰が・何をしに来たのかを記録し、万が一のために備えることも重要な業務の1つです。

施設警備員のメリット・デメリット

施設警備員のメリット・デメリット

メリット

未経験者でも仕事につきやすい

施設警備員のメリットとして、未経験者でも仕事に就きやすいことが挙げられます。契約後は警備法に基づいた研修が行われるため、施設警備員について知識がそれほどなくても大丈夫です。

そのため中途採用募集も多く、若年層から中高齢者まで幅広い世代が働いています。

体力に自信が無くても勤められる

また施設警備員は他の警備業務と比較して体力の消耗が少ないのも特徴です。

雑踏整理や交通整備などの2号警備や、ボディーガードの業務が主となる4号警備は十分な体力とタフな精神が必要とされています。

他方で施設警備は、業務の主流が機械警備業務に移行しつつあることも関係して、体力に自信がない人でも勤められます。ただし夜間の巡回警備に就く場合にはそれなりの体力が必要です。

好きな時に休みを取りやすい

さらに施設警備員の契約の大半はシフト制を導入しています。比較的シフトの融通が利きやすいので、仕事のオンとオフをはっきりとさせて、プライベートも充実したい人にとって施設警備員は向いている職業です。

デメリット

拘束時間が長い傾向がある

施設警備員のデメリットとしては、変則的な労働時間が多いことです。

夜間の巡回警備も含まれる場合もあることから、24時間勤務や3交代制など1回の勤務での拘束時間が長くなる傾向にあります。

カレンダー通りの休日は取りづらい

警備員は週休二日のシフト制で働いている人が多いです。そのため、カレンダー通りの休日は取りづらいでしょう。他の人と休みを合わせづらかったり、生活リズムが崩れやすいというデメリットを含んでいます。

施設警備員として働こう

以上のように施設警備員は様々な施設で働き、仕事内容も巡回・受付・立哨・モニターの監視などバリエーションに富んでいます。

施設警備員はとてもやりがいのある仕事だと言えます。また他の警備業務と比較しても、未経験者でも安心・安全に働くことが可能です。施設警備員に興味のある人は、ぜひ求人サイトなどで採用募集を探してみてください。