コラム
工事現場での交通誘導が必要な理由|警備を依頼する際の注意点
工事現場で道路を塞ぐ場合、通行人や車両に対する交通誘導が必要です。また、道路を塞ぐ工事でなくても、通行人の安全確保のため警備員が必要となる場合があります。
この記事では、工事現場での交通誘導が必要な理由や交通誘導の内容、警備を依頼する際の注意点などについて解説します。
目次
交通誘導とは
交通誘導とは、警備業法上の区分で2号警備にあたる警備業務で、人や車両がスムーズかつ安全に通れるよう誘導する業務です。
交通誘導員は交差点や道路上、ショッピング施設の駐車場などに配置されることが多くありますが、工事現場でも交通誘導員が配置されることが多いです。交通誘導は警備会社の警備員が行う警備業務であり、警察官や交通巡視員が行う交通整理とは異なります。
工事現場で交通誘導が必要な理由
工事現場で交通誘導を行うべき、以下の理由について解説します。
- 道路上の工事には警備員の配置が義務
- 作業員や通行人の安全確保
- 会社としての信用
道路上の工事には警備員の配置が義務
基本的に、道路上での工事には警備員の配置が義務となっています。
道路交通法第77条で定められている工事を行う場合は、警備員を配置する必要があります。該当の工事は、配管やガードレールの工事、石碑やアーチなどです。
参照:道路交通法
作業員や通行人の安全確保
道路上の工事現場でなくても、警備員を配置して交通誘導することが推奨されます。
工事現場にはいろいろな重機や車両が出入りするので、一般の車両や通行人に危険が及ばないよう安全に通行できるように誘導することが重要です。
通行人の安全を守ることで、作業員も作業に集中でき、作業員の安全を守ることにもつながります。
会社としての信用
工事現場に警備員を配置することで、現場周辺や通行人、作業員への安全に配慮していることを示せるため、会社への信用度向上にもつながります。
逆に警備員を配置していないと、安全管理意識が低いとみなされる可能性もあるので、警備員を配置して交通誘導を行うのがおすすめです。道路上の工事でなくても、近隣住民や通行人の安全を確保するため、警備員による交通誘導を実施することが推奨されます。
工事現場における交通誘導の業務内容
工事現場においては、警備員は以下のような指示や誘導を行って交通誘導をします。
- 片側交互通行
- 幅寄せ
- 徐行指示
- 通行止め
片側交互通行
片側交互通行は、工事によって道路の半分が塞がれている場合に行う交通誘導です。事故や交通渋滞を回避するため、交通量や工事の状況などを確認しながら行います。
2車線ある道路の半分を塞いで工事を行っている場合、道路が1車線となっているので、車両を交互に通してスムーズな通行を促します。
幅寄せ
幅寄せは、複数車線がある道路上で行う交通誘導です。向かってくる車両に対し、右側または左側への車線変更を誘導します。
徐行指示
徐行指示は、工事現場に近づいてきた車に対し、徐行運転を促すことです。歩行者が通行する場合は、車両に停止を促すこともあります。
どちらにしても、安全確保のため早めに指示を出すことが重要です。遠くから見えるよう旗で合図したり、夜間はLEDライトで合図を出したりする場合があります。
通行止め
工事によって道路を封鎖しなければならないときは、通行止めを行います。
ただし、警備員ができるのは交通誘導であって交通整理ではないため、行えるのはあくまで通行止めの依頼です。通行止めとなっている箇所の手前で、ドライバーに迂回を依頼して誘導します。
警備会社に交通誘導を依頼する際の注意点
施工会社が警備会社に交通誘導を依頼する際に確認しておきたい、以下の点について解説します。
- 警備以外の業務を依頼しない
- 特定の道路での交通誘導は有資格者が必要
- 警備会社の実績や教育内容を確認する
警備以外の業務を依頼しない
原則として、警備員へ作業や物資の運搬など、警備以外の業務を依頼すると契約違反となるので注意が必要です。契約上の警備業務のみを依頼するようにしましょう。
現場の作業員にも、警備以外の業務を依頼しないよう周知しておくことが推奨されます。
特定の道路での交通誘導は有資格者が必要
工事の種類によっては、有資格者の配置が必要な場合があります。
国家公安委員会や、各自治体の公安委員会が定めた特定の道路で交通誘導をする際は、交通誘導警備業務検定1級、または2級が必要です。資格を保有している警備員を、1名以上配置する必要があります。
警備会社に交通誘導を依頼する際は、有資格者の配置が可能か確認しておきましょう。
警備会社の実績や教育内容を確認する
警備会社の交通誘導の実績を確認しておくことも重要です。
新任教育と現任教育は基本的にどの警備会社でも行いますが、交通誘導についての教育や指導に力を入れている警備会社があれば、警備会社を選ぶ基準の1つとなります。
まとめ
道路工事や、道路上での設置工事などの場合、スムーズな交通を促すため交通誘導が必要です。また、道路上の工事でなくても、通行人や作業員の安全確保のため、警備員の配置が推奨される場合があります。
施工会社が警備会社にDMを依頼する際は、工事の種類と必要な資格について確認しておくことが重要です。
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