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交通誘導員とは?基本姿勢や赤旗・白旗の合図について

交通誘導員とは?基本姿勢や赤旗・白旗の合図について

警備員には役割や業務内容によっていくつかの種類があり、その中でも「人や車両の誘導」を担っているのが交通誘導員です。

警備員の中でも身近な存在であることから、様々なシーンで重宝されているものの、具体的な役割などについて知っている方はそれほど多くありません。

そこで今回は、交通誘導員とは何か、その概要から基本姿勢や赤旗・白旗を使った合図の仕方まで詳しく解説します。

2号警備にあたる交通誘導警備の役割

2号警備にあたる交通誘導警備の役割

交通誘導員は、警備員の中でも「2号警備」という警備区分に分類されます。

2号警備は人や車両が移動・通行する場所を警戒し、事故やトラブルの発生を未然に防止するのが主な役割で、交通誘導の他に雑踏警備が含まれます。

交通誘導警備と雑踏警備はどちらも基本的な役割は似通っていますが、雑踏警備員がコンサートやお祭りといった混雑が懸念されるイベントで限定的に活躍するのに対し、交通誘導員は人や車両が通行する場所全般が対象です。

では、具体的に交通誘導員にはどういった役割があるのか、詳しく見ていきましょう。

道路での人や車両の誘導

人や車両が行き交う道路での交通誘導は、交通誘導警備の大きな役割です。

特に交通事故が発生しやすい交差点や道路では、交通誘導員の存在が事故防止に一役買っています。日常生活で目にする機会も多く、交通誘導員の中では身近な業務だと言えるでしょう。

工事現場での車両の誘導

重機やトラックなど、大型の車両が出入りする工事現場でも、事故のリスクを抑えるため交通誘導員が車両や通行者の誘導を行います。

通常の道路の交通誘導に比べて、特殊な経路での誘導をする必要があるため、有資格者のみが現場に配備されるケースも多いです。

商業施設での人や車両の誘導

ショッピングモールなど、敷地内に駐車場がある商業施設では、交通誘導員が警備していることがよくありますが、商業施設の内部は施設警備員が誘導などを担うため、一般的に交通誘導員は施設外での警備に専念する形になります。

交通誘導員が使用する赤旗と白旗

交通誘導員が警備を行う際、赤旗と白旗を両手に持って警備に当たります。

これらは手旗と呼ばれており、赤旗が停止、白旗が進行を意味するのです。ただ、2つの手旗を上げ下げするだけでは、上手く交通誘導をすることができないため、基本的には赤旗と白旗を組み合わせつつ、様々なパターンで誘導の合図を出していくことになります。

基本姿勢と赤旗と白旗の合図

基本姿勢と赤旗と白旗の合図

交通誘導では車両や人を適切に誘導するため、警備の基本姿勢や合図の方法がある程度定められているのです。

交通誘導の詳細なルールは警備員によって異なる場合もありますが、ここでは基本的な交通誘導のルールについていくつか解説していきます。

交通誘導員の基本姿勢

交通誘導員の基本姿勢は、両足のかかとを付け、足先を軽く外側に向けて、背筋を伸ばし前方を直視するような体勢を保つのがベストです。

このとき、手旗を持っている両手は自然に下に向けて垂らしておきます。また、左右を見る場合は体を動かさず、首を回すのが基本です。

こういった姿勢を意識することで、誘導する車両や人に対する印象が良くなるのはもちろんのこと、警戒を怠らずに緊張感を持って警備に臨むことができます。

赤旗と白旗の合図の仕方

次に、赤旗と白旗を使った基本的な5つの合図の方法についてです。

停止の合図

停止の合図は、まず体を対象の車両とは反対に向けてから赤旗を側頭部に垂直に上げ、上げた状態で左右に少し振って停止の予告をします。

その後、上げた赤旗を肩の高さまで水平に下ろしましょう。再び赤旗を上げるまで、停止の合図が継続されます。

進行の合図

進行の合図は、白旗を両肩の高さまで水平に上げます。このとき、体を車両の進行方向と平行になるように向きを合わせるのがポイントです。

進行方向に人や車両の通行がないことを確認したら、白旗を反対方向の下側まで弧を描くように大きく振り、元の位置に戻します。対象の車両の進行が完了するまでこの動きを繰り返してください。

幅寄せの合図

幅寄せの合図は、体を対象の車両側へ、やや半身に向けます。

車両から見て右側に寄せる場合は、右手の白旗を垂直に上げ、車両を見ながら左の肩のラインまで旗を振りましょう。左側に寄せる場合は反対の動作を繰り返せばOKです。

徐行の合図

徐行の合図は、進行の合図と同様に対象の車両と平行になるよう体を向け、白旗を肩の高さと水平の位置まで上げます。

車両が通過するまで、上げた白旗の位置はそのままに、手のスナップを利用して白旗を上下に少しだけ振ってください。

後進の合図

後進の合図は、体を対象の車両との進行方向と平行にし、誘導したい方向に赤旗を、車両側に白旗を持ちます。

赤旗を進行方向へ伸ばし、後続の車両などに停止を促し、進行方向の安全が確認できたら、白旗を左右に大きく振りながら、車両を特定の位置まで誘導しましょう。

交通誘導は事故を防止する大切な役割

交通誘導警備は、道路など車両や人が行き来するような場所で発生する事故を防止するために必要となる、大切な警備業務です。

重要な業務を担うことも多く、指定路線や国道・高速道路の交通誘導を行う場合は交通誘導警備業務検定などの専門資格が必要になります。

専門資格があるほど交通誘導は大切な役割であるため、もし交通誘導警備を導入するのであれば、安心して依頼できるようなプロの警備会社に相談するのがおすすめです。