コラム
貴重品運搬警備業務とは?資格や依頼のポイントを解説
貴重品運搬警備業務とは、現金や貴金属、有価証券、美術品といった貴重品の運搬を警備する業務です。貴重品を盗難や強奪から守るため、移動や貴重品の積み降ろしをする場面で警備を行います。
この記事では、貴重品運搬警備業務の仕事に興味がある会社や、貴重品を運搬したい事業者の方に向けて、貴重品運搬警備業務の概要や業務内容、資格などを解説します。
また、警備依頼のポイントについても解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
貴重品運搬警備業務とは?
貴重品運搬警備業務とは、美術品や骨董品、現金、貴金属、有価証券といった貴重品の運搬を警備する仕事です。
貴重品の輸送は、輸送車両を使って行います。貴重品運搬警備は、基本的に輸送車両の警備や貴重品を積み降ろしする際の警戒などを行うのが主な業務です。
強奪や不審者との遭遇も想定されるので、貴重品運搬警備業務に就く警備員は警戒杖や無線機を所持し、防護服を装着して業務にあたります。
貴重品運搬警備業務の内容や検定について
貴重品運搬警備業務は高いセキュリティ意識が求められる警備業務で、緊急時の迅速かつ柔軟な対応も必要です。また、貴重品運搬警備業務では貴重品運搬警備業務検定2級以上の資格所収者を、車両ごとに1名以上配置する必要があります。
貴重品運搬警備業務の仕事内容や心得、検定について解説します。
貴重品運搬警備の仕事内容や心得
貴重品運搬警備の仕事内容と、押さえておくべき警戒4原則について解説します。
貴重品運搬警備の仕事内容
貴重品運搬警備は、現金や有価証券、貴金属、骨董品、重要書類といった貴重品の運搬を警備する仕事です。3号業務である運送警備に分類される警備業務で、盗難や強奪を防ぐために貴重品の運搬を警備します。
貴重品の運搬には、盗難防止のための特別車両を用いるので、貴重品運搬警備にあたる警備員は特別車両の運転が必要になる場合があります。
ほかにも、貴重品の積み降ろし時の警戒や、警戒杖の操作、負傷者が出た場合の搬送方法についての知識やスキルが必要で、高いセキュリティ意識が求められます。
警戒の4原則
貴重品運搬警備業務にあたる際は、警戒の4原則である「止めるな」「乗せるな」「離れるな」「窓を開けるな」を順守することが重要です。
- 「止めるな」:運搬車両を止めようとする人がいても従ってはいけない。ただし警察官が停止を求めた場合は、司令業務担当と連絡を取り警察官が本物かどうか確認した上で指示に従う。
- 「乗せるな」:運搬業務に関係のない人物を車両に乗せない。
- 「離れるな」:車両や現場から離れてはいけない。
- 「窓を開けるな」:運搬車両の移動中に窓を開けてはいけない。
貴重品運搬警備業務の服装・装備品について
貴重品運搬警備業務にあたる際は、強奪や襲撃にそなえて以下のような服装・装備品を所持しています。
- 防護服
- 警戒杖
- 無線機
- 警笛
- ペイント弾 など
貴重品運搬警備業務検定について
貴重品運搬警備は、2名〜4名ほどの体制で行います。現場には、貴重品運搬警備業務検定2級以上の所有者を1名以上配置する必要があります。
貴重品運搬警備業務検定は、満18歳以上、かつ30時間の警備員新人教育を受けた者が受験できる資格で、合格率は70%程度です。(参照:合格率データ)
運搬車両や関係法令に関する知識についての学科試験と、負傷者の搬送や警戒杖の操作、貴重品の積み降ろしなどに関する実技試験が行われます。
貴重品運搬警備業務を依頼する際のポイント
貴重品運搬警備業務を、警備会社に依頼する際のポイントについて解説します。
貴重品運搬警備が対応可能な会社かを調べる
まずは、貴重品運搬警備が対応可能な会社かどうかを確認する必要があります。
前述の通り、貴重品運搬警備には、2級以上の検定資格所有者が1名以上必要です。貴重品運搬警備業務検定2級以上の資格所有者がいるかどうか、確認しておきましょう。
依頼したい内容を細かく伝える
貴重品運搬警備を依頼する際は、依頼したい内容を細かく伝えておくことで詳細な警備計画を立てることができます。
警備の精度を高めるためにも、依頼の際に伝えておくべき内容について解説します。
日付・場所
貴重品の運搬を行う日付と場所を詳細かつ正確に伝えておきます。
出発地と到着地だけでなく、経由地や移動ルート、出入り口の場所など詳細に伝えておきましょう。
必要な警備員の人数
当日の警備に何人の警備員が必要なのかについても伝えておく必要があります。
警備員が少なすぎると盗難や強奪に遭ったり、事故が起きたりする可能性も高くなってしまいます。警備員は十分に配置するのがおすすめです。
必要な警備員の人数が多い場合、ギリギリに依頼すると手配できなくなってしまう可能性があります。日数に余裕を持って依頼するのがおすすめです。
具体的な業務内容
貴重品運搬当日の具体的な業務内容についても、詳細に伝えておく必要があります。
貴重品積み降ろしの手順や当日の流れ、移動方法、関係者情報などについて、正確に警備会社に伝えておきましょう。
まとめ
現金や美術品などの貴重品を運搬する際は、盗難や強奪を防ぐために警備員を配置するのがおすすめです。
貴重品運搬警備業務を行う際は貴重品運搬警備業務検定2級以上の有資格者が必要となるので、警備会社に依頼する際は検定所有者の有無についても確認しておきましょう。
警備ドットコムでは、依頼者と警備会社とのマッチングを行っています。貴重品運搬にあたって警備員を配置したい場合は、ぜひ警備ドットコムにご相談ください。