コラム
学校に警備員を配置したい!警備内容・警備のポイント・事例を解説
警備員は主にショッピングモールやイベント会場で警備を行っているイメージがありますが、学校に警備員を配置することも可能です。
不審者や侵入事件から学生や児童、教職員の安全を守るために、警備員を配置して警備を強化するのも1つの方法です。
この記事では、学校の警備員の仕事内容や警備のポイント、実際に学校に警備員を配置した事例について解説します。
目次
学校の警備員の仕事内容
学校の警備員について、以下の仕事内容を解説します。
- 正門の監視
- 学校周辺や敷地内の見回り
- 落とし物の対応
- 登下校時の見守り
正門の監視
学校の警備員の仕事の1つに、正門での監視があります。
正門前に立ち、不審者が入らないよう周囲を警戒しつつ警備を行います。保護者を含む部外者が出入りする際は、来客名簿に記名してもらったり許可証をつけてもらったりするのも方法の1つです。
なお、正門の監視のみを検討しているのであれば、警備員ではなく守衛を雇うという方法もあります。守衛の業務内容については以下の記事で解説しているので、こちらもご参照ください。
学校周辺や敷地内の見回り
学校周辺を見回りし、不審者がいないか確認するのも学校警備の業務の一部です。実際に不審者がいれば通報などを行うことができるほか、警備員が巡回している姿を見せることで犯罪の抑止にもつながります。
また、学校の敷地内や校内の見回りも業務の範疇です。
特に夜間は侵入者に狙われやすかったり、火災が発生していても人がいなくて気づかれなかったりする場合があるので、夜間に巡回が行われることもあります。
落とし物の対応
警備員の仕事の中で、落とし物の対応が含まれることがあります。
本来であれば学校が管理すべきものですが、本来業務に集中するため学校側の判断で警備員に任せることも多くあります。
登下校時の見守り
正門前や通学路に立ち、生徒が安全に登下校できるように見守りをするのも業務の範疇です。不審者を警戒したり、交通量の多い箇所での通下校をサポートしたりする目的で警備を行います。
通学路だけでなく、スクールバスの乗り場も警備の対象です。
生徒の安全を守るだけでなく、近隣住民の迷惑にならないよう登下校をサポートする意味合いも含まれます。
学校警備のポイント
学校警備では正門の監視や巡回が多く、体力を使う場面は少ない傾向にありますが、不審者の侵入や火災発生などで危険な場面に遭遇することも十分に考えられます。警備内容や緊急時の対応、連絡先などをまとめたマニュアルを整備し、教育を徹底するのが望ましいでしょう。
マニュアルには、交通事故を含むさまざまな事故の対応や、学校の敷地内への不審者侵入や通学路での不審者発生など対応について盛り込みます。
警備員は警備員教育を受けてから現場に配置されますが、学校の方針や特に注意して警備してほしいポイントなどについて、警備会社と綿密にすりあわせをしておくことをおすすめします。
マニュアルを作成する際は、文科省が作成した手引きを参照するのもおすすめです。
参照:学校の危機管理マニュアル作成の手引
学校での犯罪件数と警備員の配置状況
内閣府の調査によると、学校での犯罪件数は、侵入事件の発生件数は減少傾向にあるものの、傷害傷害事件は横ばい、暴行事件は増加傾向にあります。(参照:学校等における主な犯罪認知件)
また、文科省によると、道路上に置いて子供が受けた身体犯被害は平成30年時点で15,718件でした。(参照:地域における通学路の安全確保の方策等についての調査研究報告書)
学校、ならびに学校周辺や通学路での安全確保のため、警備を整える必要があると言えるでしょう。
また、学校における警備員の配置状況は、平成30年時点で以下のようになっています。
学校における警備員の配置状況
- 幼稚園:734件(7.7%)
- 小学校:1,651件(8.5%)
- 中学校:938件(9.3%)
- 高等学校:977件(19.4%)
- 特別支援学校:126件(11.1%)
学校に警備員を配置した事例
不審者の侵入防止のため、学校における警備を強化した事例を紹介します。
大阪府の私立小学校では、不審者侵入を防止するため、以下のような警備強化の施策を行いました。
私立小学校の警備強化の施策
- 警備員を正門に配置し、24時間監視
- 敷地周囲の塀に忍び返しを設置
- 門扉を高く改修
- 運動場が見渡せる場所に職員室を移動
- 目が届かない場所に防犯カメラ設置、事務室と警備員室でモニター監視
- 登下校通知システムの実証実験
まとめ
学校において児童や学生、教職員の安全を守るため、正門前や通学路に警備員を配置して警備を強化する方法があります。警備員は基本的に警備員教育を受けてから現場に配置されますが、学校の方針や緊急時の対応などを事前にまとめておくのがおすすめです。
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