コラム
【2024年3月】警備料金が値上げ|背景や相場警備依頼時の注意点を解説
「警備料金の値上げ理由は?」「警備料金の相場はどのくらい?」などと気になっていませんか?
警備料金の値上げは、公共工事設計労務単価の改定と業界の人材不足、高齢化が原因です。警備料金の相場は全国平均で約14,000円〜17,000円程度ですが、地域や具体的な業務内容、時間帯によって変動します。
本記事では、2024年3月からの警備料金値上げの背景や公共工事設計労務単価の推移、警備員の資格別料金相場について詳しく解説します。警備会社に依頼する際の注意点もまとめているため、警備サービスの利用を検討している場合はぜひ参考にしてみてください。
目次
【2024年3月】警備料金が値上げ
2024年3月から警備料金が全国的に上昇しました。値上げの主な要因は、公共工事設計労務単価の改定と警備業界の構造的な問題です。
公共工事設計労務単価が適用された
2024年3月、新たな公共工事設計労務単価が適用されました。公共工事設計労務単価の適用は、最低賃金や社会保険料の適切な支払いなど、法令遵守を促進する効果があります。
警備会社は人件費の上昇を受けて、サービス料金の見直しを余儀なくされました。値上げにより、警備サービスの質の向上が期待される一方、利用者側のコスト増加が懸念されます。
業界の人材不足や高齢化が関係している
警備料金の値上げには、業界の人材不足や高齢化が関係しています。警備業界では深刻な人材不足と高齢化が進行しており、若年層の警備業への就職率が低く、現場の平均年齢は上昇傾向にあります。
経験豊富な高齢警備員は退職し、技術継承の問題も警備業界の課題です。優秀な人材確保をするには賃金の引き上げが必要となったため、警備料金が上昇しました。
警備料金の値上げ幅はどれくらい?
警備料金の値上げ幅は、地域や警備の種類によって異なります。大都市圏では人材不足がより深刻なため、値上げ幅が大きくなる傾向にあります。
ここでは、公共工事設計労務単価の推移と警備員の料金相場を見ていきましょう。
公共工事設計労務単価の推移
公共工事設計労務単価は、警備料金の基準となる重要な指標です。国土交通省の資料によると、全職種の単価上昇率は+5.9%で、警備業を含む主要12職種は+6.2%上昇しています。
労務単価の上昇は警備会社の人件費増加につながり、結果として警備料金の上昇につながりました。今後は、警備サービスの品質にも大きな影響を与えると予想されます。
警備員の資格別の料金相場
警備員の料金は、資格の有無によって大きく異なります。たとえば、交通誘導警備業務検定に合格しているかどうかで、以下の差があります。
職種 | 交通誘導警備員A (交通誘導警備業務検定の1級または2級に合格している) |
全国平均値 | 16,961円 |
令和5年度比 | +6.2% |
職種 | 交通誘導警備員B (交通誘導警備業務検定に合格していない) |
全国平均値 | 14,909円 |
令和5年度比 | +7.7% |
交通誘導警備員AとBの間には、約2,000円分の料金差があります。料金相場は地域や具体的な業務内容、時間帯によっても変動するため、正確な料金は個別に警備会社に確認しましょう。
警備を依頼する際の注意点
公共工事設計労務単価の改定によって警備料金が値上げしたので、警備会社に依頼する際の契約時には注意が必要です。具体的な注意点をまとめると以下のとおりです。
- 見積もりを必ずとる
- 依頼したい警備の内容を把握する
- 安さだけでは選ばない
詳しく解説します。
見積もりを必ずとる
警備サービスの見積もりは必ずとり、最低3社から取得しましょう。各社の料金体系や提供サービスを比較すれば、最適な警備サービスの利用が可能になります。
見積もりには、人件費や機材費、管理費などの内訳を明記してもらいましょう。追加料金が発生する場合もあるため、条件についても事前確認が必要です。
依頼したい警備の内容を把握する
警備の依頼内容を明確にすれば、適切なサービスと料金を設定できます。警備が必要な場所や時間帯、期間、人数などを具体的に決定しましょう。
たとえば、イベント警備の場合、来場者数や会場レイアウトなどの情報が重要です。施設警備では、建物の規模や警備対象エリアを明確にする必要があります。
依頼したい内容をもとに、適切な警備計画を立案できます。
安さだけでは選ばない
警備サービスの選定では、価格だけでなく品質や信頼性を考慮して選択しましょう。安価な業者を選択すれば、警備の質が低下するリスクがあります。
警備会社の実績や警備員の教育体制、緊急時の対応能力などを総合的に評価しましょう。顧客評価やサービス内容の詳細についても確認し、適切な価格と高品質なサービスのバランスを取ることが大切です。
警備を頼む際の依頼方法や注意点については、以下の記事を参考にしてください。
まとめ
警備料金の値上げは、業界全体の課題が大きく関係しています。人材不足や労働環境の改善が背景にあり、今後も継続的な値上げが予想されます。
適切な警備サービスを選択するには、複数の見積もりを取得しつつ、依頼したい警備の内容を把握するところから始めましょう。目的に合わせた警備会社を選べば、コストと品質のバランスの取れた警備サービスを利用できます。
信頼できる会社に依頼したいとお考えであれば、警備会社紹介サイト「警備ドットコム」の活用をご検討ください。要望に対応できる警備会社を、最短即日で見つけられます。
信頼に足る警備員に依頼したいとお考えの場合は、ぜひご利用ください。