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警備の現場で使われている光る棒の正体は誘導棒(ゆうどうぼう)

警備の現場で使われている光る棒の正体は誘導棒(ゆうどうぼう)

工事現場や事故現場などで、警備を担当する人が振っているあの棒はなんというか知っていますか?あの赤く光る棒の正式名称は誘導棒と言います。

工事現場で働くときには使い方を必ず知っておいたほうがいいので、工事現場で働きたいという方、誘導員に興味があるという方に誘導棒についての知識やその使用方法をここで紹介していきたいと思います。

誘導棒の特徴

誘導棒の特徴

警備員が使う道具としておなじみの誘導棒(光る棒)は、工事現場やイベント会場、新装開店などで交通量が多い時に交通誘導や車両誘導を行う際に欠かせない道具です。

誘導棒が光っているのは夜間に歩行者や運転手の注意を引くことによって、言葉を用いずにうまく相手に動きを知らせるためです。声では騒音がする時に相手に正しく情報を届けられない可能性があるので、視覚によって情報を伝達できる誘導棒はとても重宝します。

誘導棒を使った指示は外から見たらゆっくりとやっているように見えるかもしれませんが、実際は一連の合図を素早く出しています。合図が遅すぎると意味が相手に伝わらず、事故の原因となってしまうので注意が必要です。

誘導棒の主な使い方

誘導棒で示す指示の中には車を停止させるものや徐行させるもの、停止予告の合図や進行を促すものなどがあります。

誘導棒の仕組み

誘導棒の一般的な大きさは全長50センチ程度であり、持ち手部分とそこから伸びるライト部分(光る部分)とで構成されています。持ち手の部分には電池とスイッチのための機械が入っているので若干重くなっています。スイッチを押すことによってライト部分の豆電球がつき、光る部分が発光するというのが誘導棒が光る仕組みです。

光る部分として使われている素材は多くの場合、赤色の素材や赤色発光ダイオードが利用されています。現在では点滅するタイプのものや、緑色や青色に発光するものなど多種類のものが製品化されています。

誘導棒を使った合図の種類

誘導棒を使った合図の種類

交通誘導をする際に覚えておかなくてはいけないことは、自分の身の安全が最も大事だと言う点です。誘導員が相手をしているのは自分よりも大きな車である場合が多いので、危険な事故につながる可能性があることを知った上で誘導の合図を行いましょう。

車を停止させる合図

誘導員は停車させたい車正面に立ち、右手に持った誘導棒を地面と水平になるように横に伸ばします。その時運転手の進路を塞ぐようなイメージを持ってください。運転手の視線がどこに向いているかも、逐一チェックしましょう。

なぜなら運転手がよそ見をして合図を見ていなかった場合、誘導員が怪我をしてしまうからです。十分に確認した上で、相手が止まれるように距離を取って大きく合図を送りましょう。

徐行を促す合図

徐行を促す合図は停車の合図と似ていて、真横に差し出した誘導棒をゆっくりと上下に揺らすことで表現します。運転中は人は動くものに意識が向くのでなるべくゆっくりと誘導棒を揺らして、誘導棒の存在を目立たせながらスピードを落とさせるのがコツです。

停車させる場合は揺らしていた誘導棒をそのまましっかりと真横に止めることで、停車の合図を相手に伝えてください。合図を送る際は車の速度が30キロ以下になったあたりで、徐行の合図から停止の合図へ切り替えるようにしましょう。

誘導員が合図を伝えるときは、運転手に意図が伝わっているか相手の目を見ながら慎重に行ってください。

停止予告の合図を早めに出す

車の速度がかなり出てしまうような道路状況や夕方や夜間などの視界が制限されている時には、停止予告の合図を早めに送ることで対応しましょう。

その際は誘導棒を水平にではなく頭上に掲げるように縦方向に持ち替えてから、誘導棒を運転手に対して左右に振ることで存在をアピールする方法をとって下さい。そうすれば運転手は警備員の指示が早めにわかるので、ブレーキを踏むなどの対応がすぐにできるようになります。

進行を促す合図

進行の合図とは停止してもらった車や、停止をする必要のない車に対してそのまま発進してもらう時に使用する合図です。その時に注意すべき点その合図が一体誰に対して行っているのかを意識して、明確に伝えたい相手に伝達することです。

進行の合図のやり方は右手で持った誘導棒を車に対して招くように動かし、何も持っていない方の手で進行して良い方向を指すようにして下さい。交通誘導は運転手の協力がなくては成功しないので、相手に意図が伝わっているのか確認しながら感謝の気持ちを忘れずに合図を送るように努めましょう。

幅寄せの合図

幅寄せを指示するときには、誘導棒を頭上から左肩に向かって振りましょう。駐車をしている時に幅寄せをして貰う場合は、右手に持った誘導棒を頭上に掲げ、右から左に向かって肩の高さまで振り下ろして下さい。対向する車両に対して半身の姿勢を取ることを意識してやると、運転手に合図が伝わりやすくなるでしょう。

まとめ

誘導員や警備員が使っている誘導棒は、運転手に正しい行動を取ってもらうために必要な道具です。誘導棒を使って運転手に合図を送るときには、相手の意識がどこに向かっているのか確認してから行う必要があります。誘導員が相手にしているのは自分よりも大きな車ですから、自分の身の安全を十分に確保してから交通誘導を行いましょう。