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警備員として採用されたら必要になる書類14点!

警備員として採用されたら必要になる書類14点!

会社に就職すると一般的に色々な書類を書かされたり、提出を求められたりします。それだけでも大変ですが、警備員として採用されると、さらに多くの書類が必要となって戸惑う人も多いのではないでしょうか。

しかし心配は不要です!この記事では、スムーズに必要書類が準備できるようわかりやすく解説していきます。警備員として働き始めるみなさんのお役に立てていただければ幸いです。

身分を証明するために必要な書類

身分を証明するために必要な書類

ここでは3点の必要書類についてご説明します。

本籍地記載の住民票

住民票とは、交付日現在の住所・氏名・生年月日などが記載された帳票です。住所地の市区町村の窓口に行くか郵便で請求すると交付を受けられ、交付には市区町村ごとに定められた手数料がかかります。

申請の際特に申し出なければ、本籍地は省略され住民票に記載されないため、必ず「本籍地を記載した住民票」を申請しましょう。

なお、この書類の提出は、警備業法第45条及び警備業法施行規則第66条の「警備業者は『氏名・本籍・住所・生年月日』などを記載した警備員の名簿を備えなければならない」、また警備業法第14条により「18歳未満の者は警備員となってはならない」という趣旨の規定に基づいています。

身分証明書

身分証明書とは、法律上の行為能力を持っているかどうかを証明するもので、具体的には「破産宣告の通知を受けていないこと」と、「平成12年3月31日以前に、成年被後見人・被保佐人・後見の登記の通知を受けていないこと」を証明します。

本籍のある市区町村の窓口に行くか郵便で請求すると交付を受けられ、交付には住民票と同様手数料がかかります。
なおこの証明書の提出は、警備業法第14条の「法律上の行為能力を持たない者は警備員となってはならない。」という趣旨の規定に基づいています。

身元保証人書

身元保証人書とは「警備員が警備会社に損害を与えた場合の賠償義務を確保する目的で結ぶ身元保証契約」のために提出する書類です。

ほとんどの場合、会社独自の様式を渡され、そこに警備員として採用された人の身元を保障する人物に署名・押印してもらい会社へ提出します。保証人には親族やその他複数人求められることもあります。

なお、身元保証契約については「身元保証ニ関スル法律」に定めがあり、目的のほか保証人に不当に重い責任を負わせないための制限などが規定されています。

警備会社ならではの必要書類

警備会社ならではの必要書類

ここでは警備会社ならではの必要書類2点についてご説明します。

登記されていないことの証明書

登記されていないことの証明書とは、法律上の行為能力を持っているかどうかを証明するもので、具体的には「平成12年4月1日以降に、成年被後見人・被保佐人・被補助人に該当していないこと」を証明します。最寄りの法務局の窓口に行くか東京法務局へ郵便で請求すると交付を受けられ、交付には手数料がかかります。

この証明書申請に関する情報は法務省ホームページで見ることができます(「トップページ」→「申請・手続・相談窓口」→「行政手続の案内」→「後見登記関係手続」→「登記されていないことの証明申請(後見登記等ファイル用)」)。

なお本証明書の提出は、前段落の身分証明書と同様、警備業法第14条の規定に基づきます。

誓約書

誓約書とは、警備員に採用された人が警備業法第14条に規定する者(法律上の行為能力を持たない者)に該当しないことを誓約するものです。

ほとんどの場合会社から様式を渡されるため、該当しないことを確認のうえ、採用者本人が署名・押印して会社へ提出します。様式は会社ごとに少し異なる場合がありますが、誓約内容は警視庁ホームページで見ることができます(「トップページ」→「手続き」→「警備業」→「申請様式一覧」→「誓約書」→「警備員名簿備付用PDF」)。

なお、この書類の提出は、警備業法施行規則第66条の「警備業者は警備員ごとに警備業法第14条に規定する者に該当しないことを誓約する書面の提出を受けたことなどを記載した書類を備えなければならない」という趣旨の規定に基づいています。

その他の必要書類

その他の必要書類

ここでは、そのほか必要となる書類9点についてご説明します。


健康診断書

採用者がアルコールや覚醒剤などの薬物の中毒者でないか、また心身が健康であるかを会社が把握するために提出します。これは警備業法第14条の規定に基づいています。

健康診断は会社で行う場合と個人で行う場合があり、費用は会社が負担してくれることもあります。

社会保障関連の書類

2点の書類についてご説明します。これらは、労働時間や雇用期間などにより該当しない場合もあるため、わからない場合は会社に質問しましょう。

年金手帳

社会保険(健康保険・厚生年金保険)に加入する際「基礎年金番号」を確認するため必要です。もし紛失している場合や20歳未満で初めて就職するなどで手元にない場合は、その旨会社に申し出てください。

雇用保険被保険者証

雇用保険に加入する際「被保険者番号」を確認するため必要です。もし前職で該当せず加入したことがない場合や初めて就職する場合は発行されていないため、その旨会社に申し出てください。

年末調整関連の書類

所得税などの税金を正しく計算するために必要な2点の書類についてご説明します。

源泉徴収票

年の途中で転職する場合は、年内に前職で発生した給与分も含め転職先の会社で年末調整するため、前職で発行された源泉徴収票を提出する必要があります。

ほとんどの場合、前職の源泉徴収票は退職後に郵送されますが、もし届かない場合は前職場に聞いてみましょう。なお、年内に収入がなかった場合は必要ありません。

給与所得者の扶養控除等申告書

所得税の扶養控除を受けるために、扶養家族がいることを証明する書類です。会社から渡されるため必要に応じて記入し提出します。

なお、控除対象の配偶者などがいなくても「扶養控除がないこと」を把握するため提出が必要です。

車関連の書類

免許証のコピー・車検証のコピー・任意保険証のコピー

通勤や業務で運転する可能性がある場合は提出が必要です。

運転記録証明書

輸送警備など車輛を扱う警備職種に就く場合のみ提出が必要です。この証明書は、過去5年間に起こした交通事故や交通違反などの記録を証明します。

最寄りの自動車安全運転センターへ行くか、ゆうちょ銀行・郵便局からも申請でき、発行には手数料が必要です。なお、直接センターへ行った場合でも即時交付はされないため余裕をもって申請する必要があります。

しっかりと必要書類をそろえ警備員として働き始めよう!

警備員は警備業法に基づく仕事のため、就職の際は普段ほとんど目にしないような様々な書類を用意する必要があります。しかし、一つひとつ準備していけば決して難しいことはありません。

発行申請が必要な書類は、二度手間にならないよう、必ずあらかじめ「取得方法・必要書類・発行にかかる時間・手数料」などを発行元に確かめてから動き始めましょう。これから警備員として歩み始めるみなさんを応援しています。