コラム
雑踏警備とは?業務内容や必要な資格について
野外で行われる大きなイベントなどでは、雑踏警備を行うことが欠かせません。
雑踏警備を行うことによって事故を未然に防げるだけでなく、周辺地域の住民との摩擦を和らげることもできます。
多くの人が集まる場所では、トラブルの数も増えてくるでしょう。今回は、イベント時に必須となる雑踏警備について、紹介していきます。
目次
イベント警備とも呼ばれる雑踏警備とは
ここでは雑踏警備の仕事内容についてみていきましょう。
雑踏警備とは
雑踏警備とは、警備業法上2号警備業務の一つです。この2号警備業務には、他に交通誘導警備業務も含まれます。
雑踏警備は不特定多数の人が集まる場所において、トラブルや事故が発生することを未然に防ぐことが目的です。群衆の誘導や交通整理なども、雑踏警備の業務に含まれています。
イベントの保安業務は主催者が担うものですが、イベントの警備については専門の業者に代行依頼をすることが多いです。この時に実務を任されるのが、雑踏警備業務を行う会社となります。
1つの油断やミスが大惨事に発展してしまう可能性があるので、雑踏警備業務はとても責任が大きい業務です。
雑踏警備を行う主体は民間企業だけではなく、警察機構も催事警備と呼ばれる雑踏警備を行うことがあります。
雑踏警備をする場所
雑踏警備はお祭りや花火大会、音楽のライブ会場などで行われます。
雑踏警備の対象となる場所の共通点は、大規模であること、野外であることなどです。雑踏警備は外で行われる業務なので、体調面にも気をつけなくてはなりません。
真夏の暑さや冬の寒さなど、警備以外でも対策しておかなければならない点が多いのです。ライブ会場では搬入時の誘導・関係者のチェック・来場者の監視などが雑踏警備の業務になります。
花火大会では、会場までの案内や群衆整理が主な業務です。多くの参加者の来場が見込まれるため、事前の準備が欠かせません。興奮状態になっている入場者を発見した場合には、即座に誘導することも雑踏警備に求められます。
初詣のような季節イベントにも、車両の整理や参拝者の人員整理などの雑踏警備が必要です。雑踏警備を必要とする場所は、参拝者が集中する大きな神社になります。
他にも、プールの監視員も業務内容によっては雑踏警備となるのです。遊園地などに併設されている大型のプールを監視する場合については、資格が必要なため注意しましょう。
雑踏警備の業務内容
雑踏警備は、主に3つの業務に分けることが可能です。
その3つとは、人員整理や誘導・通行路の確保・不審物の発見や緊急時の対応となります。ここではこの3つの業務の内容について見ていきましょう。
人員整理や誘導
大規模イベントなどでは、人が多く集まります。人が多く集まることで騒乱や事故が起こることが予測されるので、そういった事故を防ぐために人員整理や誘導が重要です。
かなりの混乱が予測されるので誘導を行う際には、高圧的にならず穏当な対応が求められます。入場規制や立ち止まり規制などの誘導を行う際には混乱を避けるために、事前の準備が必要です。
通行路などの確保
ライブイベントなどで出演者が群衆に囲まれないように、通行できる通路を確保することも雑踏警備の仕事になります。攻撃的な意図を持っていないとは言え、かなりの圧力を受けることもあるので、体力が必要です。
不審物の発見や緊急時の対応
人が多く集まるイベントは、テロや犯罪の標的になる可能性があります。怪しい場所を探索し不審物を発見することや、緊急時に一般客がパニックにならないよう対応することなども雑踏警備に求められることの1つです。
雑踏警備をするには資格が必要
雑踏警備に関係する資格は、雑踏警備業務検定1級と2級とに分けられます。雑踏警備の現場には、必ず1級または2級の有資格者を1人以上配置しなければなりません。
検定では実技試験と学科試験があります。2級では、負傷者の搬送応急処置や護身術などの実技と法令や雑踏の整理、負傷した人への応急処置の方法などの学科が範囲です。
1級では、密度によって異なる規制方法や、誘導方法などの対応方法など、より専門的な知識と高度な技術が求められます。
トラブルやイレギュラーの事態が発生した場合でも、有資格者がいれば万が一の時も安心です。
雑踏警備は危険を未然に防ぐ重要な仕事
雑踏警備は音楽ライブや花火大会などを行う際に重要な業務です。また雑踏警備を行う場合、一定数の有資格者を配置する義務があります。
雑踏警備業務検定を取るためには、交通法令についてや応急措置の方法などの知識が必須です。イベントの際に必要な雑踏警備は、雑踏事故を未然に防ぐため常に安全を考え業務を遂行する必要があります。
スムーズで安心・安全なイベント遂行のためにプロの警備会社に依頼するのがおすすめです。警備ドットコムは、ご希望にぴったりな警備会社をマッチングいたします。急な見積もりにも最短即日対応が可能な警備ドットコムにお気軽にお問合せください。