コラム
警備員と守衛との違いとは?仕事内容や法律、規制の違いについて解説
施設の警備を強化する際、警備員と守衛、どちらを採用するか迷ったことはありませんか?守衛と警備員とは、仕事内容や雇用主、規制などさまざまな面で違いがあります。
守衛は主に施設入り口で受付や来訪者の監視を行う仕事ですが、警備業法による規制や研修の義務がありません。セキュリティの強化や、他の警備業務も依頼したい場合は警備員がおすすめです。
この記事では、守衛と警備員との違いについて解説します。
目次
守衛と警備員の仕事内容
守衛と警備員の仕事内容の違いは、守衛は主に施設の出入り口で来訪者を監視するのに対し、警備員は施設だけでなくさまざまな警備業務を行うという点です。
守衛と警備員の違いを知るために、それぞれの仕事内容について解説します。
守衛とは
守衛とは、学校や病院、ビルなどの出入り口で、来訪者の監視、受付などを行う業務です。基本的に施設に常駐して業務を行っており、出入り口の門で来訪者の監視や受付を行うので門衛とも呼ばれます。
出入り口だけでなく施設内を巡回し、不審者を退館させたり盗難を警戒したりする業務も含まれます。基本的に、施設の出入り口と中のみを警備するため、交通誘導や雑踏警備などは含まれません。
警備員とは
警備員は、1号警備〜4号警備の警備業務を行います。警備員が行う警備業務には、施設警備、雑踏警備、交通誘導、輸送警備、身辺警備など、さまざまな警備業務が含まれます。
守衛が基本的に施設で来訪者の監視や巡回を行うのに対し、警備員は雑踏警備や交通誘導、輸送警備など施設以外の警備業務を行うのが大きな違いです。
守衛と警備員の違いとは
守衛と警備員との違いは、主に以下の3つがあります。
- 雇用主の違い
- 研修義務の違い
- 警備業法による規制の違い
警備員の雇用主は警備会社であるのに対し、守衛の雇用主は基本的に施設管理者になるので、採用基準や業務中の規則などは施設管理者が制定することとなります。
守衛と警備員の違いについて、以下より詳細に解説します。
雇用主の違い
守衛と警備員との違いのひとつは、雇用主が異なる点です。
守衛は、施設や土地の管理者に直接雇用されます。警備員は、施設管理者から依頼を受けた警備会社が警備員を派遣する形になるので、警備員の雇用主は警備会社となるという点が大きな違いです。
研修義務の違い
研修義務の有無も、守衛と警備員との違いです。
警備員は、基本的に警備会社に就職したら新任研修を、従事する警備業務に応じて業務別教育を受けることが義務付けられています。また、半年に一度現任研修を受けるよう定められています。
守衛の研修については法律で定められていないので、雇い主(施設管理者)が任意で設定するのが特徴です。
警備業法による規制の違い
警備業法によって規制を受けるという点も、警備員と守衛との大きな違いです。
警備員になるためには、警備業法が定める欠格事由に該当しないことが条件となります。また、制服の規定があったり、警備業法15条による権限の制限などがあります。
守衛は、警備業法による規制はありません。欠格事由はなく、雇用主が定める条件に従って採用されます。
セキュリティを外部委託するなら警備員がおすすめ
施設のセキュリティを強化するために、守衛と警備員どちらを配置しようか迷っている方もいるのではないでしょうか。
セキュリティを外部委託するなら、警備員がおすすめです。警備員は、警備会社で研修を受けるので、警備に関する知識やスキルが備わっています。施設の警備だけでなく雑踏警備や交通誘導も行うので、イベント時の混雑緩和に役立ちます。
また、守衛が直接雇用であるのに対し、警備員は警備会社に外注するものです。警備会社と契約しておけば、施設警備以外の警備業務が発生した際も依頼しやすくなる点がメリットです。
セキュリティのプロを外注するなら、警備員を選択することをおすすめします。
まとめ
守衛と警備員は、仕事内容や雇用主、警備業法による規制や義務などさまざまな面で異なります。
守衛の仕事は基本的に、施設入り口での受付・監視業務や施設内の巡回が主になります。雑踏警備や交通誘導は守衛の仕事に含まれていないので、イベント時の混雑緩和なども外注するのであれば警備員がおすすめです。
また、警備員は入社時に新任教育を、警備員として就業してからも職務内容に応じて現任教育を受けるので、警備やセキュリティに関するスキルが備わっています。
警備ドットコムでは、警備の依頼者と警備会社とのマッチングを行っています。施設での警備を依頼したい場合は、ぜひ一度お見積もりをご依頼ください。