コラム
万引きを防止するには?主な手口と対策4つを紹介
店舗での防犯の1つに、「万引き対策」があります。なかなか無くならない万引きに、頭を悩ませている店舗運営者や施設運営者は多いのではないでしょうか。
この記事では、万引きの手口や、万引きを予防する方法について解説します。
万引きを予防するための店舗づくりや万引き犯の警戒方法について、具体的に解説しているので、ぜひ最後までお読みください。
目次
万引き発生件数の推移
実際に、万引きはどれくらい発生しているのでしょうか。
警察庁の調査によると、令和3年の万引き認知件数は86,237件、検挙件数は63,493件でした。
平成24年は認知件数135,224件、検挙件数97,841件で、年々減少傾向にありますが依然として万引きが発生していることがわかります。
また、神奈川県警が発表しているデータによると、刑法犯認知件数のうち万引き認知件数の占める割合は上昇傾向にあります。平成24年時点で9.3%、令和3年時点で14.4%でした。
参照:万引き防止のガイドライン
店舗側はしっかりと対策をして、万引き防止につとめる必要があります。
万引きの主な手口
万引き犯は、主に単独犯、複数犯、内引きの3つに分類されます。万引きのさまざまな手口について知り、対策をとることが重要です。
万引きの主な手口を3つ、以下より紹介します。
- 会計前の商品をカバンにいれて持ち出す
- 複数人で犯行に及ぶ
- 店員による万引き
会計前の商品をカバンにいれて持ち出す
万引きでよくある手口が、会計前の商品をカバンに入れて持ち出す方法です。会計前の商品を持って店内を移動し、店員の目が届かないところまで行ってこっそりカバンに入れて店外に持ち出します。
また、トイレや試着室などに会計前の商品を持ち込み、カバンに入れて店外に持ち込む手口もあります。
複数人で犯行に及ぶ
複数犯の場合は、万引きの実行犯を数人で取り囲んで犯行に及びます。万引きの実行犯を店員から見えないようにして取り囲み、商品をカバンやポケットなどに入れて店外に持ち出します。
メンバーの誰かが店員の気を逸らしている間に万引きを実行したり、持ち出した商品を店外で待機している仲間に手渡したりするなどの手口にも注意が必要です。
店員による万引き
店員による万引きは「内引き」と呼ばれます。レジから現金を抜き取ったり、商品を抜き取って帳簿を改ざんしたりするのが主な手口です。
店員は店舗内部の構造を熟知しているので、手口が巧妙になり、内引きに気づきにくいことがあります。
主な万引き防止対策4つ
店舗側は万引きを防止するために、さまざまな方法で対策をとる必要があります。万引き防止策を単体で行うのではなく、複数の対策を組み合わせるのがおすすめです。
主な万引き防止策を、以下の4つ紹介します。
- 防犯カメラを設置する
- 死角のできにくい店内レイアウトにする
- 万引きできないような商品陳列をする
- 店員による巡回、声掛けの徹底をする
防犯カメラを設置する
1つ目は、防犯カメラを設置することです。カメラの存在が「見られている」という意識につながり、万引きを抑止する効果が期待できます。
また、防犯カメラを設置して店内の様子を記録することで、万引きの証拠としても使えます。店員の内引きが疑われる場合にも、カメラの映像が決め手となるでしょう。
死角のできにくい店内レイアウトにする
店内に死角が多いと、万引き犯がポケットやカバンに商品を入れる機会を増やしてしまいます。
店内の陳列方法や棚の配置を見直して見通しをよくし、死角を減らす工夫が必要です。どうしても死角ができる場所には、防犯ミラーを置いて対策することをおすすめします。
防犯ミラーがあることで店員が不審な行動に気づきやすくなりますし、「見られている」という意識から万引きの抑止にもつながります。
万引きできないような商品陳列をする
商品そのものに、万引き防止対策をするというのも1つの方法です。万引き防止タグをつけたり、高価な商品をショーケースに入れたりする方法があります。
店舗の出入り口に、防犯ゲートを設置するのも有効です。防犯ゲートは、専用のタグがついた商品を持って、未会計のままゲートを通ろうとするとブザーが鳴る仕組みです。
店外への商品持ち出しを防ぎやすくなるほか、ゲートがあることで万引き犯が警戒し、万引きを抑止する効果が期待できます。
店員による巡回、声掛けの徹底をする
店員が店内を定期的に巡回したり、客に声掛けをしたりするのも有効です。
店員がいなかったり、「見られていない」と思えるような状況だと、万引きしやすくなってしまいます。店員が頻繁に巡回したり、「いらっしゃいませ」「お探しのものがありましたらお声がけください」などの声掛けを積極的に行うと、万引きの抑止につながります。
声かけの際は、客の顔を見るようにするとさらに効果的です。
万引き防止対策には警備員や万引きGメンの配置も有効
万引き防止対策には、店内のレイアウトやゲート、カメラの設置といった方法がありますが、警備員や万引きGメンの配置も効果的です。
制服の警備員が店内にいることで、万引きの抑止につながります。また、万引きGメンの配置もおすすめです。万引きGメンは保安警備員の仕事の1つで、客を装って私服で店内を巡回し、万引き犯の警戒を行います。
警備員や万引きGメンを配置する際は、万引き対策を積極的に行っている警備会社と契約して保安警備員を手配するのがおすすめです。
まとめ
万引きの手口はさまざまで、単独や複数人で行う手口のほか、店員がレジの現金や商品の着服を行う手口も存在します。さまざまな手口について知り、対策を講じることが重要です。
万引きの抑止や阻止の対策として、制服警備員や万引きGメンの配置もおすすめです。
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