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警備員の誘導で事故が発生した時の責任の所在は?ミスを未然に防ぐ方法も紹介

「警備員の誘導で事故が起きたら、誰が責任を負うの?」「誘導ミスを未然に防ぐにはどうすればいいの?」と疑問を抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

警備員の誘導事故では道路交通法が優先され、事故責任の大半は運転手が負うことが多いです。しかし、誘導ミスによる事故で警備員にも責任が問われるケースがあります。

本記事では、警備員の誘導事故発生時の責任所在や誘導ミスによる事故で警備員に責任が問われるケースを紹介します。誘導事故を起こさないための対策法についてもまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。

警備員の誘導事故発生時の責任所在

警備員の誘導で事故が発生した場合、道路交通法が優先され、責任の大半は運転手が負います。ここでは、警備員の誘導事故発生時の責任所在について詳しく見ていきましょう。

道路交通法が優先される

警備員の誘導事故発生時、優先されるのは道路交通法です。警備員は一般市民と同じく、特別な権限をもっていません。

道路交通法に基づき、警察官の指示には従う義務があるものの、警備員の指示には法的義務が発生しないのです。そのため、警備員の誘導に従って事故が発生した場合でも道路交通法が優先され、法律の枠組み内で責任が問われます。

事故責任の大半は運転手が負う

警備員の誘導に従って発生した交通事故の場合、道路交通法が優先され、運転手が責任を問われる可能性は非常に高いです。運転手には常に安全運転の義務があり、最終的な判断と責任は運転手にあるとされているからです。

たとえば、警備員が進行を促したとしても、運転手はその場の安全が確保されていると判断した上で行動しなければなりません。事故が発生した場合、運転手の安全確認義務の怠慢が問われ、結果として運転手に責任が課されます。

ただし、警備員の明らかな誤誘導が原因で事故が発生した場合、警備員にも一定の責任が問われるケースもあります。

誘導ミスによる事故で警備員に責任が問われるケース

誘導ミスによるトラブルに巻き込まれた警備員

誘導ミスによる事故で警備員に責任が問われるケースを以下にまとめました。

  • ケース①一方通行の道路を逆方向に誘導
  • ケース②停止指示を無視して誘導
  • ケース③歩行者と車両の動線を区分せず誘導

それぞれ詳しく解説します。

ケース①一方通行の道路を逆方向に誘導

警備員が一方通行の道路を逆方向に誘導する行為は、明らかな誘導ミスです。誘導ミスによって、車両と衝突するリスクや人的被害を引き起こす可能性が高いです。

逆方向への誘導は警備員の判断ミスであり、適切な訓練と指導の欠如が事故の原因と判断されます。最終的に、警備員が交通ルールに反する誘導を行ったとされ、警備員や雇用主が責任を負う結果となります。

ケース②停止指示を無視して誘導

警備員が交差点や工事現場での停止指示を無視し、車両を誘導する行為は非常に危険です。無視して誘導することにより、他の道路利用者との衝突や予期せぬ事故が発生する原因となりえます。

警備員が交通安全を確保する基本的な義務を怠った場合、事故に対する責任を問われるため注意が必要です。事故が起こらないようにするためにも、運転手だけでなく警備員にも適切な判断能力や状況認識能力が求められます。

ケース③歩行者と車両の動線を区分せず誘導

警備員が歩行者と車両の動線を適切に区分せずに誘導してしまうと、混乱を引き起こし、事故のリスクを高めます。たとえば、大規模なイベントや工事現場周辺では多くの歩行者と車両が同時に移動するため、両者の動線を明確に分けることが重要です。

もし事故が発生した場合、警備員や雇用主は安全な誘導環境を提供する責任を果たしていないとして、法的な責任を問われるケースがあります。事前の計画と準備の不足が事故の原因となることが多く、警備計画の見直しや警備員の教育強化が必要です。

警備員が誘導事故を起こさないための対策法

警備業務の指導を行っている様子

警備員が誘導事故を起こさないためにも、以下の対策を実施しましょう。

  • 適切な教育・訓練の実施する
  • 誘導経路や誘導方法を明確に定める
  • 誘導用具の整備を徹底する

それぞれ詳しく解説します。

適切な教育・訓練の実施する

警備員が誘導事故を起こさないためには、適切な教育と訓練が不可欠です。

教育では道路交通法の徹底した理解や誘導時の正確な手信号のやり方、緊急時の対応策などが含まれます。

訓練では、実際の交通状況を模倣したシミュレーションや先輩警備員による実地指導など、理論と実践の両面から構成しましょう。体系的な教育・訓練を受ければ、警備員は誘導業務を安全に遂行できるようになり、事故のリスクを大幅に低減できます。

誘導経路や誘導方法を明確に定める

誘導事故を防ぐためには、誘導経路や誘導方法を事前に明確に定め、全ての警備員が理解し守ることが重要です。誘導経路は歩行者の安全を最優先に考慮し、車両の流れをスムーズにするための詳細なルート設定が必要です。

誘導方法もどのような手信号を用いるか、非常時にどのように対応するかといった具体的なガイドラインを設けることが事故防止につながります。ガイドラインは定期的に見直しを行い、現場の状況に合わせて最適化することが重要です。

誘導用具の整備を徹底する

誘導事故を未然に防ぐためには、誘導用具の整備も欠かせません。使用する誘導棒や反射ベスト、懐中電灯などの用具は常に良好な状態に保つ必要があります。

とくに夜間や悪天候時の誘導作業では、視認性をあげるために、反射材を使用したベストや強力な懐中電灯の使用が効果的です。用具の定期的な点検とメンテナンスを行うことで、誘導時の安全性を高め、事故のリスクを低減できます。

警備員は誘導事故の発生に注意しよう

警備員が行う誘導業務の多くは、複雑な交通状況や大勢の人々が集まるイベントなど、事故のリスクが高まる場合に行われます。

誘導事故を防ぐためにも、適切な教育・訓練が実施されている警備会社を選ぶのが得策です。警備会社を選ぶ際には、口コミや会社の運営方針を参考にしながら選びましょう。

警備会社紹介サイト「警備ドットコム」を活用すれば、訓練が徹底した警備会社をすぐに見つけられます。最短即日対応も可能なため、信頼できる会社に依頼したいとお考えの場合はぜひ活用してみてください。