コラム
警備員の正しい敬礼の仕方は?敬礼のルールを解説!
自衛隊や警察と同じように、警備員にも敬礼を求められる場面があります。そのため、警備会社では必ず研修の一貫で敬礼の練習指導を行っています。
敬礼は間違ったやり方だと相手に対して失礼でしょう。そこで改めて正しい敬礼のやり方を確認すべきです。ここでは警備員に求められる正しい挙手注目の敬礼のやり方を紹介します。
目次
警備員が行う敬礼とは
敬礼には様々な種類があり、おじぎも実は敬礼の1種に含まれます。数ある種類の中でも、警備員が行う敬礼とはどんなものなのでしょうか。まずは警備員の敬礼はどの種類に当たるのか解説していきます。
警備員がよく使うのは「挙手注目の敬礼」
警備員がよく使うのは、警察や自衛隊でも採用されている挙手注目の敬礼です。
挙手注目の敬礼とは、帽子を被った状態で、指を揃えて右手を右のこめかみ辺り、肘を方の高さまで持ってくる敬礼を言います。一般的に敬礼と言えば挙手注目の敬礼をイメージする人が多いでしょう。
この挙手注目の敬礼は、警察礼式第二章第ニ節にて規定されています。
敬礼の意味
敬礼とは「敬った礼」。目上の人に対して敬意を表す礼のことを言います。
敬意を表す礼であり、お辞儀や握手も実は敬礼に含まれます。
しかし、現代においてはこれらは日常的に使われる動作なので、敬礼といえば挙手注目の敬礼のことを指します。
敬礼の基本ルール
敬礼にはルールやマナーが決まっています。警備員として、来客や一緒に働く人に対して失礼の無いように、敬礼の基本ルールを確認しましょう。
敬礼をする手は必ず右手を使う
敬礼は必ず右手で行いましょう。敬礼は中世ヨーロッパにおいて、武装した騎士が皇族に向かって、自分が何者であるかを示すものとされていたと言われています。
中世ヨーロッパに限らず、銃や剣などの武器は基本的に右側に携えるものです。そこで右手で敬礼を行うことで、「私はあなたに敵意を持っていません」という意思表示であるとされています。
そこで左手で敬礼を行うと、右手が空いていて腰にある武器にも触れてしまうので、悪気がなかったとしても相手に敵意を持っている、相手を侮辱しているとも捉えられるでしょう。そのため、敬礼は必ず右手で行いましょう。
目下の物から目上の者に向かって行う
「敬う」とは謙譲語であり、目下の人が目上の人に対して使う言葉です。同じように相手を敬う意味を持つ礼である敬礼は、目下の人が目上の人に対して使うものであり、逆のケースは基本的にはありません。
ただ、同等な立場の人でも敬礼を使えるということは頭に入れておきましょう。
敬礼を受けたら必ず敬礼を返す
敬礼をされたら、相手は答礼と言って基本的は帽子を外してお辞儀で返すもしくは左胸に右手を当てる行為を行います。
しかし、警備員の場合敬礼は業務的な挨拶の意味合いも持ち合わせていますし、立場も対等です。そのため、答礼として敬礼で返すのも良いでしょう。
拳は見せない
敬礼では基本的に手の甲を相手に見せ、手のひらは自分に向けます。元々日本においては手のひらを見せる陸軍式の敬礼と、手のひらを見せない海軍式の2種類の敬礼が存在しており、世界的に使われているのは海軍式の敬礼です。
イギリスでは陸軍式の敬礼が採用されており、手のひらを見せる敬礼自体は間違いではないのですが、日本において敬礼は手のひらを見せないものとして普及しているので、手の甲を前にすることを意識しましょう。
他にもある!敬礼の種類
挙手注目の敬礼以外にも警備員が知っておきたい敬礼として室内での敬礼、警戒棒を使った敬礼が挙げられます。それぞれのやり方を紹介するので確認して下さい。
室内の敬礼
これまで解説してきた挙手注目の敬礼は基本的に外で帽子を被った状態で行うもの。そのため、帽子を被らない、屋内での敬礼のやり方も別に理解しておく必要があります。室内での敬礼は基本的にはお辞儀です。
相手から3歩ほど距離を取って、体を15度、会釈の角度に倒しましょう。ちなみにこの際帽子を持っているなら、男性は右手で帽子の前ひさしをつまみ、内部を右ももに向けて垂直に下げる、女性は帽子のの縁をつかみ、記章を前方に、内部を右腰に向け、右腕に抱えてください。こちらの室内での敬礼は、警察礼式第ニ章第一節にて定められています。
警戒棒の敬礼
警戒棒を持った状態で敬礼をしなければいけない場面もあるでしょう。敬礼棒を使った敬礼のやり方は、まずいてから6歩ほど離れた場所に立ちます。
そして拳を前に向け、親指が顎の10cmほど前に来るように、警戒棒は体から15度くらいの角度になるように構えます。ちなみに警戒棒を使った敬礼は警備員指導教育責任者2号業務として、警備員を教育する際の指導要綱にも記載されています。
正しい敬礼で品位のある警備員を目指そう!
敬礼は警察礼式などでやり方が定められており、正しい敬礼ができるようになることで、ワンランク上の警備員を目指せるでしょう。
フォーマルな振る舞いができるようになれば、担当できる場所の幅が広がり、将来的なキャリアアップも期待できます。敬礼をはじめとする警備員の細かい動作を改めてチェックし、仕事のできる警備員を目指しましょう。