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雑踏警備と交通誘導の違いとは|業務上の注意点や必要な資格

イベント開催時や道路工事の際は、来場者や歩行者、車両などを適切に誘導して安全を確保する必要があります。

イベント会場付近で行う警備のことを雑踏警備、主に車両を対象として、工事現場やイベント会場付近で行う警備のことを交通誘導と言います。それぞれの違いを理解し、ポイントを押さえて警備することが重要です。

この記事では、雑踏警備と交通誘導の違いについて解説します。それぞれの業務内容や警備の対象、警備の際に気をつけるべきポイントなどについて解説します。

雑踏警備・交通誘導の業務内容

雑踏警備・交通誘導の業務内容

雑踏警備と交通警備は、業務内容や警備の対象、範囲が異なります。

雑踏警備と交通警備の業務内容について解説します。

雑踏警備とは

雑踏警備とは、イベント会場周辺で、安全確保のために来場者を誘導する警備です。

花火大会やハロウィン、ライブ会場といったイベント会場出入り口付近の誘導や、事故・犯罪への警戒などを行います。

ほかにも、迷子の保護や問い合わせの対応、道案内、急病人の対応なども雑踏警備に含まれます。

交通誘導とは

交通誘導は、人や車のスムーズな通行のため、誘導を行う警備です。

警備の現場は大きく分けて以下の2つがあります。

  • 工事現場
  • イベント会場

工事現場では道路を塞ぐことがあるため、通行人や車両が安全かつスムーズに通行できる様誘導を行います

イベント会場付近では混雑による事故が発生しないよう、人や車の誘導を行います。駐車場の誘導も交通誘導の範囲内です。

雑踏警備と交通誘導の違い

雑踏警備は、主にイベント会場周辺で警備を行い、人や車を誘導する警備業務です。交通誘導はイベントの有無に関係なく、工事現場など一定の期間警備を行います。

また、雑踏警備の対象となるのは主にイベントの来場者です。

交通誘導は人だけでなく車の誘導も含まれます。

交通整理との違い

交通誘導とよく似た言葉に、交通整理があります。交通誘導は警備員が行う警備業務で、交通整理は警察官が行うというのが大きな違いです。

交通誘導を行う警備員にできるのは、あくまで「誘導」です。迂回や片側通行の依頼・誘導を行います。

交通整理は警察が行う業務で、迂回や片側通行、停止などの「指示」が可能です。

雑踏警備の際に気をつけるべきポイント

雑踏警備の際に気をつけるべきポイント

雑踏警備を行う際は、以下のポイントに注意して警備を行います。

  • 警備するエリアへの理解
  • 広報
  • 犯罪への警戒

この章では、雑踏警備の際に気をつけるべきポイントについて解説します。

警備するエリアへの理解

雑踏警備を行う際は、警備するエリアの建造物や地形、道路、治安などについて理解しておく必要があります。

事故や人の密集が起こりやすいスポットについて理解しておき、適切に誘導することが重要です。また、立入禁止区域についても、人が入らないようしっかり警備する必要があります。

広報

イベント会場付近で、来場者に対して行われるアナウンスを「広報」と言います。来場者が混乱しないよう、適切にアナウンスすることが重要です。

アナウンスには、「情報・規制・禁止」の3つの種類があります。

  • 情報:「中止になりました」「⚪分遅れで開催します」など。
  • 規制:「立ち止まらないでください」「道を開けてください」など
  • 禁止:規制より強制力の強いアナウンス

犯罪への警戒

イベント会場は混雑するため、混雑に乗じたさまざまな犯罪に警戒することが重要です。

不審者、スリ、痴漢、暴行といった犯罪行為に対し、犯罪が発生しないよう警戒したり、発生時には臨機応変に対応したりする必要があります。

また、イベントによっては手荷物検査があり、持ち込み禁止品を所持していないかチェックする場合もあります。

来場者の安全を守るため、犯罪への警戒方法や、事件が発生した際の対処法について把握しておき、トラブル発生時のシミュレーションも行っておくことが重要です。

交通誘導の際に気をつけるべきポイント

交通誘導の際は、車よりも歩行者を優先することが重要です。歩行者や作業員が、道路を走行する車や工事車両などに接触しないよう、周囲の状況をみながら適切に歩行を誘導します。

安全を守るのは歩行者や作業員だけではありません。

自身の安全も守るため、誘導車の死角に入らないようにすることも重要です。走行中の車両の前面に立って停止を促すのは、非常に危険なので避けるようにしましょう。

ただし、むやみに車両を停止させると交通の妨げになる可能性があるので、スムーズに通行できるよう適切に誘導する必要があります。

明らかに誤った誘導や判断ミスをしないよう、交通誘導員は常に集中力を保つ必要があります。

雑踏警備、交通誘導に必要な資格

雑踏警備を行う現場には、雑踏警備業務検定1級または2級の資格保持者を1名以上配置する必要があります。

交通誘導も同様、交通誘導警備業検定1級または2級の保持者を1名以上配置することが義務付けられています。

警備会社に依頼する際は、資格所有者についても確認しておくのがおすすめです。

まとめ

雑踏警備は主にイベント会場付近で、来場者を対象に警備を行い、交通誘導はイベント会場や工事現場付近で、車両や歩行者を誘導して安全を確保する警備業務です。

交通誘導を行う際は、車両による事故に十分に注意して警備を行います。雑踏警備を行う際は、事故だけでなく不審者や犯罪、立入禁止区域への立ち入りなどに警戒して警備を行う必要があります。

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